『真理の夜明け――サハジ・マルグ(自然の道)入門』
シュリ・ラム・チャンドラ[著]/佐竹正行[訳]
1,260円(税込)
ISBN4-7952-2373-4 C0011
サハジ・マルグ(自然の道)とは、日常生活を営む中で、ラージャ・ヨーガに基づいて霊性の完成を実現することをめざした生き方で、万人に向かって開かれた、自然で、単純で、自発的な道である。著者のシュリ・ラム・チャンドラは古典的なラージャ・ヨーガを単純化し、サハジ・マルグ方式を完成させ、その普及をはかるため、一九四五年にシュリ・ラム・チャンドラ・ミッションを設立した。本書は、その設立者自身による、簡にして要を得た入門書で、特に真の〈グル〉の意義と役割など、宗教に関心のない一般の人々にも多くの貴重な示唆を与える。
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本書を読んで、真理への道の心が変容していく途上のようすが、実践的に書かれているので、とても参考になりました。詳細な世俗的なるものと次元の異なる感情の違いや、心の浄化と静謐さから自動的に結果として起こる心の状態など、また、ふだんから「これはどういうふうに考えたらいいのだろう」(例えば、禅の思考を静止することなど)という疑問など(ラージャ・ヨーガの記述ではあるが)、段階的に簡潔に書かれてあってよかったです。師(マスター)像の現代の社会や人間のありように即し た理想像で、個人的にも最後のひと押しの心の充実に満ちた来るべきときに会いたいものだと思った(来世かな?)。また、著者のマスター像が霊的母親と思い描いているのは、私の以前からのイマジネーションともその役割においてぴったり一致した。 あと、ふと考えさせられたのは「師(マスター)というのは我々と同じ生きた人間でなければならない」ということです。私は、今まで、例えばある種の神的存在やアストラル次元での死者の魂など、導師とまではいかないまでもひとつの案内人、導き手であると思っていたからです。しかし考えてみれば、そのような存在に、本書に書かれているような全面的な信頼をあずけられない自分にも、気がついた。
−−−徳島県(ピアノ講師)Y・Rさん(42歳女性)