『(新装版)私は何も信じない――クリシュナムルティ対談集』
J・クリシュナムルティ[著]/大野純一[編訳]
2,100円(税込)
ISBN4-434-00498-0 C0011
クリシュナムルティはその九十年の生涯の間に数多くの人々と対談した。本書はその一部を厳選し、インド人学者ヴェンカテサーナンダや、アメリカの宗教学者でケン・ウイルバーの先輩格にあたるジェイコブ・ニードルマンとのグル、求道、ヨーガ、教師の役割、心理的依存といったテーマをめぐる討論等々を紹介。
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30代も終わり近くなって人生の危機に直面、カウンセラー等いろいろ走り回りましたが解決できずモンモンとする中、仲里誠吉訳『神智学大要』(5巻、たま出版)に出会いました。ひどく難解、しかもはじめて接する世界に戸惑いましたが、わらをもつかむ気持ちで救いへの糸口を探していました。中にクリシュナムルティの名を見つけ、その後出会ったカウンセラー関係の方の中で私に好感を持って下さった方からお借りした『生と覚醒のコメンタリー』が彼の本を読み始めるきっかけとなりました。その後、ラジニーシ、シュタイナーと進む中、Kのゆるぎない真実性(というか、英知)を感じます。ロンドンのスクールにも見学に行きました。
−−−大阪市 主婦 Y. Kさん(46歳)
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人間の解放・自由を理解するうえでとても参考になりました。読むという行為が自分にとっての瞑想という気がしました。
−−−岡山市 公務員 Y. Tさん(34歳男性)
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J・クリシュナムルティの気持ちがわかる気がした。この人、何か宗教を信じていたんだ……ところがある日、わからぬ体験をして、自分の信じていたことの欠陥みたいなのを見てしまい、信じられなくなった。私もそういうことろある。1つ欠陥見せられちゃうと、いやになるんだ。よくわからぬ神秘体験のために人生を棒にふりたくない。システムも法律も物質も全て、つくられたもの……。その中に人間がいるけれど、本当はそんなの何もない世界で生きることが本当の幸せだと思う。各宗教法人は自分の主張しかしないから嫌いだ。宗教は金もうけに使われる。宗教は組織にしてはいけない。死んだら墓いらない!!海に帰る。洋上でpartyすることを葬式にかわるものにする。
−−−小金井市 H. H.さん(37歳女性)
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クリシュナムルティを読んでいてよく思うのですが、これ、中学、高校の教科書にのせればと。青少年の悩み、不安の時期にこのような自分の心の見方もあるのだよということを知るチャンスを持たすべきだと、そう思いませんか?
−−−豊中市会社員 E. Sさん(45歳男性)
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クリシュナムルティの洞察力、指摘は素晴らしいと思いますが、悟った地点、突き抜けた境地からのメッセージなので、一般の人にはなかなか理解しづらいところもあると思います。〈空(くう)〉はあらゆる形、思考、感情から離れ、超然としています。しかも、思考、感情、形にその〈空〉は浸透しています。人が〈空〉となったとき、物事や形態への人工的な意味づけがなくなり、まさしく「あるがまま」が開示されます。〈空〉が目覚めるにつれ、人は性別や人間を越えて〈生命〉として生きるようになります。常に、その〈空〉の完全さの中で。
−−−東京都 自由業 O. Sさん(39歳男性)