片隅からの自由──クリシュナムルティに学ぶ』

大野純一[著編訳]

2,310円(税込)

ISBN4-434-05399-X C0011
片隅からの自由──クリシュナムルティに学ぶ 「超正常」をめざして
限りなく異常の度を加えつつある現代世界の中で正気を保つためには、もはや「正常(ノーマル)」であるだけでは不十分であり、「超正常」な生き方を実現することが急務となっています。そのため、典型的な超正常者としてのクリシュナムルティの歩みを、まず初期から第二次大戦後にかけておこなわれたいくつかの代表的トークによってたどります。次に、一九七〇年前後のトークに傾聴することによって、彼の教えの核心に迫ります。
 そして最後に、「学び」の可能性を様々な角度から模索することよって、超正常な生き方の実現に不可欠の気づき・観察・洞察・理解・注意・知覚力を磨くための手がかりをつかみ、新たな学びの精神を培うことをめざします。
〈本書の主な内容〉

第1部 五つのトーク

◎監獄としての世界

◎豊饒なる生の実現

◎個人と社会、そして戦争

◎シンプル・ライフについて

◎ガンディーの死の真因について

第2部 クリシュナムルティに学ぶ

◎変わろうとする切迫感の欠如

◎片隅からの自由

◎エネルギーの結集

◎何があなたの最大の関心事ですか?

◎「秩序」について

◎私たちは自分自身を理解することができるでしょうか?

◎孤独について

◎精神と心と身体の調和について

第3部 さらなる学びのために

◎クリシュナムルティの思い出

◎クリシュナムルティとの対話録

◎学びとユーモア――中島敦著「悟浄出世」他に学ぶ

◎戦争について――セリーヌ、ミラー、ベラー、「新しい人間」、そして内村鑑三

◎現代文明の行方――『無痛文明論』に学ぶ

◎「超正常」をめざして――あとがきに代えて

読者の声
  • 本書は大変な力作です。しかし一つだけ書名をもしも『片隅での自由』としたらよかったのではないでしょうか? 断片的な生。それは即ち、片隅という宇宙内認識となるでしょうから、そこでも自由であるということに気付くことが必要です。片隅での自由がなければ片隅からの自由はない。

    ――M. F.さん(57歳、男性、会社員、東京)

  • 「愛という言葉は愛ではない」の解釈は、“愛という語、それ自体は愛ではないが、愛から出た言葉はやはり愛なのだ”と理解しています。
    これからもクリシュナムルティの著作、関連本の出版をお願いいたします。

    ――K. T.さん(43歳、男性、清掃業、北海道)

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