『ソマティック心理学への招待――身体と心のリベラルアーツを求めて』
久保隆司・日本ソマティック心理学協会[編]
定価(本体2,200円+税)
ISBN978-4-434-21040-2 C0011
心と身体の新しい次元への扉を開く統合的な学び・生き方を問う。
本書は2014年に発足したソマティック心理学協会の創設メンバーが長年にわたり取り 組んできた、理論・実践両面の研究成果を盛り込んだテキスト群である。 〈ソマティック〉な「エデュケーション」「サイコロジー」 「スピリチュアリティ」の3領域を探究する。
本書は、ソマティック心理学、ソマティックス、ボディワーク、身体心理学、身体心理療法、ダンスセラピー、身体技法などと呼ばれる領域がこの世界にはあるよ、そして、そのような領域に関わっている人たちの集いの場である日本ソマティック心理学協会もできたよ、従来からこの分野を研究していた人や実践してきた人も多く日本にいるよ、ソマティック心理学とは「21世紀のリベラルアーツ」と呼べるのかもね、ということを日本の皆さんに知っていただくことを願って編まれたものです。(「はじめに」より)
身体と心の領域において日本を代表する
研究者・専門家・実践者13名が共同執筆
序章 「身体と心のリベラルアーツ」としてのソマティック心理学
第1部 ソマティック・エデュケーション(身心教育)
(1)ソマティック・エデュケーション (2)ソマティック・インテリジェンス
(3)知の探求と「統合医療」におけるソマティクスの役割
(4)野生のソマティック・エデュケーション (5)神経系のバランスをとり自己調整力を引き出す
第2部 ソマティック・サイコセラピー(身体心理療法)
(6)「心理療法としてのソマティック心理学」を概観する (7)ダンスからの身体心理療法
(8)ソマティック・トラウマ心理療法の展開/実際 (9)ソマティック心理学と心療内科
第3部 ソマティック・ スピリチュアリティ(身体と霊性)
(10)「ソマティック・スピリチュアリティとしての仏教」試論
(11)ケアされる身体に気づく、ケアする私に気づく (12)「身体のスピリチュアリティ」を読む
第4部 座談会「ソマティック心理学への招待」
PART 1:講演(◎精神に潜む身体◎皮膚感覚と心―身体接触による癒し)
PART 2:座談会「ソマティック心理学への招待」
《ソマティック心理学の特徴》
身体性に根ざした最新の心理学・心理療法
→現代科学(最新の脳科学・神経生理学)の成果をも取り入れたアプローチ
心身一元論に基づくホリスティックな心理学
→身体(ボディ)・心(マインド)・精神性(スピリット)を統合するアプローチ
三つの人称の視点から身体と心理の関係性を統合的に研究
→一人称(主観性)、二人称(間主観性)、三人称(客観性)の視点からのアプローチ