『ブッダとなる瞬間― マインドフルに生きる ―』
吉水秀樹[著]
定価(本体1,500円+税)
ISBN978-4-434-22400-3 C0011
著者自身の深い体験に裏打ちされた洞察
本書にはブッダ直説についてのわかりやすい解説だけでなく、著者自身の深い体験に裏打ちされた洞察が随所にちりばめられている。特に「第十七章 日本人の知らない仏教」は、私たちの蒙(もう)を大いに啓(ひら)いてくれ、「第十九章 冥想日記」と「第二十章 法語集」にはブッダの教えに深く通じるために役立つ智慧の言葉が満載されている。
さらに、本書を一貫して流れている“思考”についてのブッダの洞察は、空気のような存在になっている思考が実は人間の危機にいかに大きく関わっているかを私たちに教えてくれ、これもまた本書を現代人にとってきわめて意義深いものにしている。
【本書の内容】
◎ 第一章 幸福について ◎ 第二章 道徳について ◎ 第三章 行為について
◎ 第四章 言語について ◎ 第五章 善悪について ◎ 第六章 「愛」について
◎ 第七章 ブッダの慈しみ 四無量心 ◎ 第八章 死について ◎ 第九章 苦しみ
◎ 第十章 四聖諦について ◎ 第十一章 こころを育てる
◎ 第十二章 こころを育てる実践[慈しみの冥想]
◎ 第十三章 ありのまま見る、ありのまま聞く
◎ 第十四章 気づきの冥想(マインドフルネス) ◎ 第十五章 感覚について
◎ 第十六章 時間について ◎ 第十七章 日本人が知らない仏教
◎ 第十八章 チーム仏教 ◎ 第十九章 冥想日記 ◎ 第二十章 法語集
ブッダは宗派や組織宗教、儀式・祭礼、教義、哲学的信念を教えることも、勧めることもしませんでした。
ブッダの「教え」は大乗でも小乗でもありません。彼はダンマ──本来の普遍的な法則──真理──を教えたのです。
大乗や小乗などという言葉が広がり始めたのは、ブッダが亡くなって五百年ほど経ってからです。ブッダの教え全体(ティピタカ)は、彼が大乗や小乗と呼ばれる宗派を樹立しなかったことを証拠立てています。
推薦の言葉
ほんとうに実践した方の身体から出た言葉、という感じがしました。いまの仏教に疑問をもっていて、でもどうしていいかわからない、と言っていた、原始仏教とは何の関係もない知りあいにぜひ読んでもらいたいと思いました。
翻訳家 吉田利子(主な訳書『神との対話』)