第19回
(1) 向後善之著『わかるカウンセリング――自己心理学をベースとした統合的カウンセリング』
(2) 佐藤美知子著『瞑想から荒行へ』
(3) デイヴィッド・ブレイジャー著/大澤美枝子+木田満里代共訳『禅セラピー−−仏教から心理療法へ』
(4) ドン・ミゲル・ルイス著/大野龍一訳『知識の声』(仮題)
(5) ニール・フリードマン著/日笠摩子訳『フォーカシングとともに(2)』
(6) デイビッド・キセイン+シドニー・ブロック著/青木聡+新井信子訳『家族中心グリーフ・セラピー』(仮題)
(7) 大野純一著編訳『片隅からの自由――クリシュナムルティを読み説く』
以上のうち、(1) (2)(3)をすでに刊行し、(4)は『パラダイス・リゲイン−−トルテックの知恵の書』として、(5)は『フォーカシングとともに(2):フォーカシングと心理療法』として、間もなく(9月25〜10月初旬)刊行予定です。(6)は『家族指向グリーフ・セラピー−−がん患者の家族をサポートする緩和ケア』として、10月中に刊行いたします。ドン・ミゲル・ルイス著/大野龍一訳 『パラダイス・リゲイン−−トルテックの知恵の書』
(234ページ/定価(本体1500円+税))私たちはなぜ自ら不幸と苦しみを人生に持ち込んでしまうか?
それは、無意識に行なう自己虐待にある。
あなたの頭の中の「知識の声」に注意を向けよ!
それは虚偽であり、正義や道徳を偽装した堕天使の偽りのメッセージである。
これまで語られることのなかった自伝的エピソードも豊かにまじえ、
真の自由を取り戻し、失われたパラダイス奪還の方法を説く、
著者渾身のメッセージ。
第 1 章 アダムとイブ−−異なった見地から見たその物語
第 2 章 祖父とのおしゃべり−−あるシンプルな真理の発見
第 3 章 私たちが不完全であるという嘘−−子供時代の思い出の再来
第 4 章 砂漠の一夜−−無限なるものとの出会い
第 5 章 ストーリーテラー−−ストーリーの登場人物を調べる
第 6 章 内なる平和−−二つのルールで声を手なずける
第 7 章 感情はリアルである−−知識の声はリアルではない
第 8 章 コモンセンスと盲信−−私たちの誓約と自由意志を取り戻す
第 9 章 ストーリーテラーの変容−ーお気に入りのツールとしての四つの約束
第10章 自分のストーリーを愛をもって書く−−進行中のロマンスとしての人生
第11章 霊的な目を開く−−私たちを取り囲む愛のリアリティ
第12章 生命の木−−ストーリーは振り出しに
『フォーカシングとともに(2):フォーカシングと心理療法』
すべての心理療法の基本である体験的傾聴、フォーカシングを促す柔軟な工夫、そして、多様な心理療法技法との組み合わせまで、フリードマンの熟練の名人芸の真髄を披露。フリードマンのフォーカシング指向体験療法は、フォーカシングと傾聴を基本としつつ、自己開示・ゲシュタルト・ハコミ・表現的方法からおしゃべりまで、組み合わせる。
第3部 フォーカシングと心理療法
◎フォーカシング指向体験心理療法
◎何についてのことかをまったく語らなかった男
◎体験的傾聴
◎フォーカシング指向体験療法、私のやり方 (1982)
◎ジェンドリンとアンジャル:フォーカシングと全体論的洞察
◎自己治療のためのフォーカシングの活用
◎フォーカシング指向ヘミングウェイ風療法
◎書評:種々のボディ・セラピー
◎言語的フォーカシング療法へのフォーカシングの統合 (1996)
◎フォーカシングとそれ以外の身体中心的介入の統合
『家族指向グリーフセラピー−−がん患者の家族をサポートする緩和ケア』
緩和ケア/悲嘆ケアに携わるすべての人に家族指向グリーフセラピーは、末期患者の生活の質(Quality of Life)を高めるために家族機能の改善を試みるアプローチであると同時に、患者が亡くなった後も継続的に遺族をサポートしていく画期的な緩和ケア/悲嘆ケア・サービスである。 本書では、世界的に評価の高い家族指向グリーフセラピーの実際が詳しく紹介されている。
◎家族ケアと家族の悲嘆
◎家族機能の類型
◎家族指向グリーフセラピーの実際
◎家族指向グリーフセラピーで浮上する一般的なテーマ
◎セラピーの典型例
◎家族指向グリーフセラピー適用上の課題
◎特定のライフイベントが家族に与える影響
◎倫理的な側面
◎家族指向グリーフセラピーの臨床的実用性
◎付録:家族関係指標
■著者プロフィール
デイビッド・キセイン(David Kissane)1974年、オーストラリア・メルボルン大学医学部卒業。1991年、モナッシュ大学精神医学講座修士課程修了。1995年、メルボルン大学から医学博士号授与。専門はコンサルテーション・リエゾン精神医学。サイコオンコロジーおよび緩和ケアの第一人者として世界的に知られている。モナッシュ大学精神医学講座で訓練を受ける前は、8年間にわたって一般開業医。モナッシュ大学精神医学講座講師(1992−1993年)、上級講師(1994−1995年)。1996−2003年、メルボルン大学緩和医療科教授/緩和ケアセンター所長。2000−2003年、国際サイコオンコロジー学会会長。2003年より、アメリカ・ニューヨークにあるメモリアル・スローン−ケタリングがんセンターの精神医学/行動科学部門の主任。
1964年、南アフリカ・ケープタウン大学医学部卒業。1972年、メルボルン大学から医学博士号および臨床心理学博士号授与。専門は医療倫理、家族療法、サイコオンコロジー。11冊の著書がある。1973−1975年、スタンフォード大学特別研究員。1976−1988年、オックスフォード大学ウォーンフォード病院顧問精神科医および精神医学講座講師。1989−1999年、メルボルン大学精神医学講座上級講師。1999年より、メル ボルン大学緩和ケアセンター教授。1992年から『オーストラリア・ニュージーランド精神医学雑誌』(Royal Australian and New Zealand College of Psychiatrists: RANZCPの学会誌)の編集委員を務めている。現在は編集委員長。